クリニックの「お局様」問題、あなたの職場にもいませんか?~休憩も定時退社も夢のまた夢?~

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クリニックの「お局様」問題、あなたの職場にもいませんか?~休憩も定時退社も夢のまた夢?~

そのイライラ、あなただけじゃない。「お局様」あるある

「休憩時間なのに呼ばれた…」「定時過ぎても帰れない雰囲気…」「新しいこと提案したら、露骨に嫌な顔された…」

クリニックで働く皆さん、こんな経験ありませんか?もし心当たりがあるなら、あなたの職場にも、もしかしたら「お局様」と呼ばれる存在がいるのかもしれません。彼女たちは良くも悪くもクリニックの「要」。今回は、多くのクリニックで共通して見られる「お局様」問題について、リアルな体験談を交えながら深掘りしていきます。

「休みたいのに…」「帰りたいのに…」休憩・定時退社を阻む壁

これは、クリニックで働く人々の間で最も「あるある」とされている不満の一つでしょう。

「え、今から休憩?」休憩時間の”強制中断”あるある
「〇〇さん、ちょっとこれお願い」「先生が呼んでるわよ!」…せっかく一息つこうと思ったら、急な呼び出し。結局、きちんと休憩が取れなかったり、昼食を急いでかきこむ羽目になったり。これは、お局様が「常に誰かがスタンバイしているべき」と考えている場合に起こりがちです。患者さんの都合を優先する気持ちも分かりますが、スタッフの休憩は労働者の権利。お局様にとっては「患者さん第一」が揺るがない信条なのでしょう。

「先に帰ってもいいよ」定時退社を許さない口先だけの優しさと無言の圧力
時計の針は定時を指しているのに、誰も帰る気配がない。むしろ、お局様はまだテキパキと仕事を続けている…。「私だけ先に帰っていいのかな?」と不安になり、結局残業するハメに。これは、お局様が「全員で終わらせるべき」「私より先に帰るなんて」と考えている場合に多く見られます。効率的な業務分担より、全員が揃っていることを重視する傾向があるのかもしれません。

「何でも報告!」細かすぎる報告義務と、終わらない叱責

「え、こんなことまで報告しないといけないの?」と戸惑うほどの細かさも、「お局様」の特徴かもしれません。

「私に隠し事!?」「私は聞いてないけど」些細なことでも報告漏れは許されない
患者さんとの何気ない会話、電話対応のちょっとした行き違い、備品のちょっとした破損…どんなに小さなことでも、お局様への報告は必須。もし忘れていようものなら、後で厳しく問い詰められ、延々と叱責が続く。「報告しないと、後で面倒なことになるから…」と、皆が萎縮してしまう原因にもなります。これは、お局様が「すべてを把握していたい」というコントロール欲が強いことや、過去に報告漏れで困った経験があるためかもしれません。

「だから言ったでしょ!」過去の事例を盾にされる永遠の叱責
何か問題が起こると、「だから前にも言ったでしょ!」「〇〇の時はこうだったのよ!」と、過去の事例や自分の経験則を盾に、いつまでもネチネチと叱られる。改善策を提案しても聞いてもらえず、ただ叱責されるだけで終わるため、スタッフのモチベーションは下がる一方です。

新しいものは「敵」?業務効率化や医療DXへの頑なな抵抗

クリニックの効率化や現代化を進める上で、最も立ちはだかるのが「お局様」の壁かもしれません。

「今までこれでやってきたから!」変化を拒む鉄壁の思考
「電子カルテを導入しましょう」「予約システムを変えませんか?」「この業務、もっと効率化できませんか?」と提案しても、「今までこれで問題なかったじゃない」「新しいこと覚えるの面倒くさい」「そんなことより目の前の仕事を早く!」と、耳を傾けてもらえない。新しい技術やツールへの抵抗感が強く、変化を嫌う傾向があります。これは、慣れたやり方を変えることへのストレスや、自分の存在意義が脅かされると感じるためかもしれません。

「余計なことをしないで!」既存のやり方を守り抜く砦
たとえそれが明らかに非効率であっても、長年培ってきた自分のやり方を変えることを極端に嫌がります。結果として、新しいシステムが導入されても形骸化したり、誰も使わなくなったりすることも。クリニック全体の業務効率が停滞し、生産性が上がらない原因となります。

それでも彼女は「最強」?仕事の知識は誰よりも豊富!

ここまで「お局様」のマイナス面ばかりに触れてきましたが、彼女たちがなぜクリニックにとって「要」となり得るのか、その理由も忘れてはいけません。

「聞けば何でも知ってる!」クリニックの生き字引的存在
患者さんのこと、過去のトラブル、備品の在庫、先生の好み、地域の情報…仕事に関することなら、本当に何でも知っているのがお局様。困った時やイレギュラーな事態が発生した時、最終的に頼りになるのは彼女の知識と経験だった、ということも少なくありません。長年の勤務で培われた知識量は、まさにクリニックの宝と言えるでしょう。

「いなくなったら困る…」実は裏で支えている「縁の下の力持ち」
表面的には厳しい存在であっても、彼女たちがいるからこそクリニックの日常業務が滞りなく回っている、という側面も無視できません。新人の教育、物品管理、患者さんとの細やかなやり取りなど、目には見えない部分で多大な貢献をしているケースも多いのです。

まとめ:クリニックの「お局様」とどう向き合う?

「お局様」問題は、一筋縄ではいかない複雑なテーマです。しかし、彼女たちの存在がクリニックの雰囲気に大きな影響を与えているのは事実。特に「残業」については深刻な問題に発展します。帰りが遅くなると、小さなお子さんのいるスタッフは家族とのコミュニケーションが取れなくなり、子供の変化に気付かなかったり、イライラして子供に当たったり、夫婦喧嘩が頻繁に起こるような悲劇的な状況にあるかもしれません。

冷静な対話を試みる: 可能であれば、感情的にならず、具体的な困り事を伝え、解決策を一緒に考える姿勢を見せる。

役割と責任を明確にする: 業務分担や報告ルートを明確にし、お局様だけが全てを把握する状況を避ける。

チームで協力する: 一人で抱え込まず、他のスタッフと協力して、業務改善の提案や新しい働き方について声を上げる。

「感謝」を伝える: たとえ苦手な部分があっても、彼女たちの知識や貢献に対して感謝の気持ちを伝えることも、関係改善の一歩となる場合があります。

特別扱いしない:私が院長に言えば意見が通る。このような環境は作らないようにしたいものです。できれば、スタッフ全体ミーティングなどを定期開催し、院長はそのような意見をミーティングの場で議論する議題として受け止めておくと良いのではないでしょうか。

そして、もしあなたが「お局様」と呼ばれる立場にいるなら、ぜひこの記事を読んで、ご自身の行動が周囲にどう影響しているか、客観的に見つめ直すきっかけにしてみてください。

クリニックが患者さんにとってだけでなく、スタッフにとっても働きやすい場所であるために、私たちは皆で「お局様」問題と真剣に向き合う必要があるのかもしれませんね。

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